Nidecによる牧野フライスへのTOB:2024年12月〜2025年5月の流れ

背景とTOB提案(2024年12月)

2024年12月27日 Nidecが無承諾のTOB意向を表明

価格は11,000円/株(約42%プレミアム)で、2025年4月4日開始予定と発表。

発表直後、牧野株は上限に張り付くほど上昇、約19%高を記録。

株価チャートで見る市場の反応

📈 株価の推移 (※表示は実際の株価データで、牧野フライス製作所(証券コード6135.T)です)

株価チャート
出典:カブタン

解説 12/27発表直後に株価が急騰し、20%近く上昇。
1月~3月にかけては、対FTA駆け引きの中で株価はやや高止まり。
4月初旬のTOB開始時にも再び上昇傾向。
5/8撤回以降は、対抗策の解消とともにやや落ち着いた推移へ。

特別委員会設置と延期要求(2025年1月ー2月)

2025年1月10〜28日 特別委員会設置と要望書の応酬。

1月10日:牧野が外部取締役4名による「特別委員会」を設置。

1月15日:開始延期(5月9日以降)、最低買い付け株数の引上げを要請。

1月17日・22日・27日・31日:Nidecが要請に回答し、一部拒否または返答を繰り返す。

2025年2月12日 牧野が中期経営計画(FY2030)を発表。

対抗策と第三者参入(2025年3月)

2025年3月4日 Nidecと牧野経営陣・特別委員会の面談実施(質疑応答やスケジュール調整)。

2025年3月10日 第三者(MBK Partnersなど)からの出資意向表明を牧野が受領

同時にTOB開始延期の再要請が提出される。

2025年3月19日 牧野取締役会、「対抗策ポリシー」を承認

TOB開始延期の要請に対し、Nidecの真摯な対応をしているとの主張あり

予定通りのTOB開始(4月4日)

2025年4月4日 Nidec、予定通りTOBを開始(11,000円/株、取得最低50%の設定)。

同日、牧野は「無償割当て」などで対抗策を発表。

MBKの対抗案とTOB撤回(4月ー5月上旬)

2025年4月18日 MBK Partnersが対抗案協議を開始 。

2025年5月8日 Nidec、TOB撤回を発表

東京地裁で牧野の対抗策差止請求が却下された後、TOB撤回との判断。

牧野も公式にTOB撤回公告・撤回届出を実施 。

今後の展望(MBKの動きなど)

2025年6月上旬 MBK Partnersが正式なTOB提案を行う予定 。

牧野フライスのTOB対応経過