Grob-Werke、Manz、Dürrの3社がリチウムイオン電池製造で提携

エレクトロモビリティとかeモビリティは電池がなければ成り立たない
Grob-Werkeは電気自動車のバッテリー組み立て装置を商品群に加えるという
英断を下した工作機械メーカだが
商品群に加えてのほほんとしているのではなく
その活動範囲を広げている
ドイツの業界専門誌MAVにその記事があった
背景は中国の電池製造体制に対抗するため
欧州独自の連携というところに大きな意味がある
Grobって基本的には自動車部品を加工する横形マシニングセンタを製造するメーカ
しかし、Grobの偉いところは
顧客のニーズを満たすことを常に忘れないところ
V型エンジンのシリンダ部を加工しようとすると
X,Y, Zの3軸だけだと両方のシリンダは加工できない
横形マシニングセンタにはテーブルのC軸があるから
シリンダヘッドをテーブルに立てて置けばV型の両方のシリンダが加工できる
でも、加工物を固定する治具も取り付け・取り外しも面倒
量産用の加工ラインでは、加工物が上から運搬されるので
シリンダヘッドは立てずに横のままテーブルに置きたい
そこでGrobはGシリーズという新しいコンセプトの機械を開発した
テーブルのC軸とY軸をテーブル側に、主軸側にZ軸とX軸という
とてもユニークな構造がGシリーズの特徴だ
横形マシニングセンタでは典型的なコラムを無くした!
その後、長尺物のアルミ部品を加工するためにFシリーズを開発
そして電気自動車の需要が増えるのを見越して
金属加工機ではない製品を商品群に加えた
電動モータ、バッテリーセル、燃料電池などの組み立て装置だ
自動車産業の動向を冷静に判断して
その需要を満たす製品を開発する
その姿勢は英断と評されてしかるべきだろう
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工作機械GURU
工作機械という目立たないが頼もしい縁の下の力持ちに光を当ててみた。工作機械の世界をリアルに語る・・・かな
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