ドイツ・イノベーションアワード2023

ドイツ

ドイツでイノベーションっていうと
どんな技術に注目が集まるのか気になるところです。

まず、そもそもイノベーションって何か?
気になるのは私だけ?

イノベーションに関する考察

日経ビジネスの記事がありました。

シュンペーターとは? イノベーション理論の実践例から考察する
イノベーション理論を提唱した、20世紀前半を代表する経済学者「ヨーゼフ・シュンペーター」。彼が示したイノベーションの概念は、21世紀の現代においても世界中の企業経営者たちによって実践されている。この記事ではそうした事例やシュンペーターにまつわる話題を過去記事から振り返る。

シュンペーターっていう名前が登場している。
経済学者のイメージしかなくて、イノベーションには結びついていなかった。

シュンペーターが提唱した「イノベーション理論」というのがあって

ここでいうイノベーションは

技術革新に限らず
社会に新たな価値をもたらす創造であればすべてがイノベーションであるという。

ドイツ・イノベーションアワード 2023

ドイツ語のサイトは↓↓↓

Der Deutsche Innovationspreis – Der Deutsche Innovationspreis

2023年の受賞企業は以下のとおりです。

  • 大企業部門:Siemens Mobility
    圧縮空気を使わない鉄道車両ブレーキ
    これで150年来の技術に終止符を打った。
  • 中企業部門:ibs
    このセメント添加剤 NovoCrete は、
    路面の耐久性を高め、建設期間を短縮し、コスト、建設中の騒音公害を軽減する。
  • スタートアップ部門:LUBIS EDA GmbH
    開発したのは
    半導体の製造において、バグとも呼ばれるエラーの検索を容易にするソフトウェア

Siemensの圧縮空気を使わない鉄道車両ブレーキ

鉄道ブレーキの歴史

鉄道のブレーキの歴史をある程度は知らないと、何が革新的なのか理解ができない。
簡易な説明の方が理解しやすい、と思って見つけたのが以下のサイト↓↓↓

鉄道車両のブレーキの歩み

図があるから分かりやすいでしょ?

確かにエアを使ってブレーキシューを動かす仕組みは変わっていない。

Siemens Mobilityが開発したエアレスブレーキシステム

特徴として挙げられているのは

  • 最大40%軽量化され、消費電力が少なくなっている。
  • システムが取り扱いやすくなり、さまざまな労力が軽減される。
    • 組み立て
    • メンテナンス
    • 列車のアップグレード時間
  • ブレーキアクチュエータに搭載されたセンサーが、実際のブレーキ力を記録する。
    これにより、いままで以上に正確なブレーキ力の制御が可能になる。

エアレスブレーキは、すべてのカテゴリーの鉄道車両に使用することができる。
実績としては、2022年からWiener LinienのX-carに標準採用されている。

関連サイトなど

The new air-free brake system from Siemens Brakes(英語)
https://www.mobility.siemens.com/global/en/portfolio/rail/stories/the-new-airfree-brake-system.html

ドイツ語
https://www.mobility.siemens.com/global/de/portfolio/schiene/storys/the-new-airfree-brake-system.html

Liebherrのプレスリリース:
https://www.liebherr.com/de/deu/aktuelles/news-pressemitteilungen/detail/liebherr-an-bord-des-neuen-druckluftfreien-bremssystems-von-siemens.html

Siemensの開発者は何を思っているか

Siemensの前出のサイトに質疑応答があります。

Q. エアブレーキはすでに150年前から鉄道車両に使われていますが、今後はエアブレーキが否定されるといったことはあるのでしょうか?

A. Robert Steinfelder: 基本的に、エアブレーキを否定することはありません。何十年にも渡って実証され、改良が繰り返され、将来も鉄道車両に使われ続けるでしょう。私たちの目的は、この技術的な飛躍によって、シーメンス・モビリティのユニークなセールスポイントを生み出すことでした。なぜなら、エアブレーキはこれ以上最適化できるかというと、システムとしての限界に達していると考えているからです。

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