3Dプリントの実用化レベルに驚いた

製造技術

Maschinenmarkt誌の3Dプリンターの記事に思わず引き込まれてしまいました
これからの製造業を大きく変える可能性があると思ったのです

Ersatzteile: selbst gedruckt, statt lange gewartet
(Bild: Daimler Truck AG) Wer Produktionsstabilität denkt, muss Ersatzteile sagen. Schnell werden diese zum kritischen Faktor für einen verlässlichen Fertigungsb...

3Dプリントの可能性にわくわくした

3Dプリンターの実用化がここまで進んでいるとは思わなかったー
記事の内容に何を考えたかというと

  • バス、トラックのスペアパーツを3Dプリントのデータライセンスで提供する
    それがすでに現実のものになっている
  • しかも、決まりにうるさいドイツ企業で導入されている
  • 解決すべき問題はいろいろと出てくるだろうが
    これはまちがいなく避けて通れないトレンドになる
  • 解決すべき問題を気にして、対応が遅れる企業は取り残されるだろう
  • 画期的な新製品は、そのコンセプトが受け入れられたら
    初期のトラブルがあったとしても、顧客から受け入れられていく

スペアパーツを3Dプリントデータで納入する

サービスを始めたのは Daimler Truck AG

温室効果ガスの話題になると
内燃エンジンの自動車や航空機はアウト、バスや電車はOK

今年の6月からOmniplusという名称のサービスを開始している

3Dプリント・ライセンスショップを開設して
Mercedes-Benz と Setra ブランドのバスのスペアパーツを販売している

3Dプリントって何か、分からない人のために

興奮して3Dプリントのこと書いたけど
そもそも3Dプリントって何?っていう人がいるかもしれないので
簡単な説明のサイトを探してみました

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アディティブ・マニュファクチャリングとか、AM 技術 (additive manufacturing)とかも言ったりする

サービスのメリットは

  • 部品を輸送する必要がない
    • CO2が排出されない
    • 持続可能性という観点からも有効
  • 在庫量を減らせる
    • メーカは必要かどうか分からないスペアパーツの製造・在庫を減らせる
  • 顧客は、モノによっては長い納期のスペアパーツを待つ必要がない
    • パーツを必要とする場所で作れる
  • DIYスペアパーツの考え方はバス会社の運行安定性を高め、関連コストの削減に繋がる

Omniplusの制限

  • 現在、対象となる3DプリンターはFarsoon Technologies社のものに限定されている

Daimlerによれば、対象は増えるとのこと

自分で3Dプリンターを持たない企業には
Omniplusサービスパートナーという拠点があって
ライセンスの購入と製造をやってくれる

まだ、3Dプリンターの無いOmniplusサービスパートナーもいることを認めているが、
とりあえずハンブルグのBusworld Homeと提携している

他の企業とも交渉を始めている

データの安全性は確保されているか

気になるのはプリントデータの保護ですよね?

暗号化技術は Wibu-Systems のものを採用
形状データと必要個数を管理する必要がある

ライセンス形状は

  • ドングルのようなハードウェア
  • ソフトウェアベースのアクティベーション方式
  • クラウドなどに置く

仕組みは、データ保護だけでなく、支払いにも使える

例えば
あるバス会社が肘掛けを注文しようとする

オンラインショップで肘掛けを探し、5個をカートに入れる

購入すると2種類のライセンスが供与される
一つは、準備ライセンス、もう一つがプリントライセンス

  • 準備ライセンス
    • Farsoon Technologies社のソフトウェアBuildstarでの作業用
  • プリントライセンス
    • Farsoon Technologies社の認証3DプリンターMakestarで5個をプリントするため
    • プリンターが個数をチェックする

3Dプリントが活用されると

生産者側のメリットは

  • 材料の無駄が省ける
  • 必要以上の在庫スペースが空く
  • 輸送で排出されるCO2が削減される

需要者側のメリットは

  • 古い製品を使い続けることができる
    • スペアパーツの提供保証期限を過ぎていても、図面があれば制作できる
    • 古くても用途次第では十分に役立つ
    • 持続可能な安定した生産が実現できる
  • 新しい機械を買う必要が無くなる

おいおい、こりゃ大変だ!

3Dプリンタメーカにとってはビジネスチャンスだけど
機械メーカの機械販売には影響がありそうだ

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