【MM】China Market Insider 2022/10/19

中国

China Market Insider っていうのを専門誌のMaschinenmarkt(MM)が特集している

2022年10月19日付が今回のもの

Die jüngsten Trends beim Thema Smart Manufacturing
(Bild: © Eisenhans - stock.adobe.com) Die Automatisierung der chinesischen Fertigungsindustrie macht weiter schnelle Fortschritte – trotz der vielen Corona-Lock...

スマートマニュファクチャリングでの最近のトレンド
それが今回の切り口だ

Robotはどれくらい普及しているのか?

ロボットの導入状況をスマートマニュファクチャリングを測る尺度にしている

2021年にインストールされたロボットは
「World Robotics 2022」というレポートによると

  • 世界中で51万7千台。前年比+31%
  • 史上最高のインストール台数
  • 2016-2021年平均で毎年+11%の伸び
  • これまでの累計インストール台数は、350万台

これが全体の数字

中国のロボット普及は?

何と2021年に納入されたロボットは半分以上が中国
26万8千台

世界中にインストールされたロボット全部の半分以上って凄すぎる
2位は日本だけど、中国がダントツの1位

World Robotics 2022から抜粋

「World Robotics 2022」の詳細が見たい?

詳細が見たい人は、下のリンクから入手してください

「World Robotics 2022」
International Federation of Robotics (IFR)

https://ifr.org/downloads/press2018/2022_WR_extended_version.pdf

「世界の工場」から「世界で先進のハイテク産業」へ

中国はもはや低所得国家では無くなっている
だから、巨大下請けの立場を脱し、ハイテク製造業国家を目指す

中国制造2025ですね

原動力は、国の手厚い補助

国内の製造業が自動化を加速させるための補助金を年初から増額

2021年12月に
8つの政府官公庁が、産業省MIIT主導の元に
スマートマニュファクチャリング推進のための14次年次計画を発表

その中には、とても意欲的な内容が含まれている 

  • すべての中国製造業企業をデジタル化する
  • 戦略的に重要な企業すべてを対象にする

中国の現状を考えると、この目標は野心的というか、それ以上だ

実現可能性はどう見る?

実情は製造業の自動化はあまり進んでいない

スマートマニュファクチャリングを5段階分類すると
69%の会社は、まだ第一段階にいる

北京の前瞻产业研究院が2022年7月に公表したレポートに書いている

「総合的に見て、産業は途轍も無い成長潜在力を持っている」

前瞻产业研究院(Qianzhan産業研究院)
  https://bg.qianzhan.com/
  英文サイト:https://en.qianzhan.com/

最近の言い方でいうと

伸び代しかない!!!^^;

中国はスマートマニュファクチャリングへまっしぐら!?

政府主導の元、モデル工場と産業クラスター作成を強力に推し進めており
2021年末の時点で、スマートマニュファクチャリングのモデル工場は
307件がプロジェクトとして選定された

主に各省が推進母体となっていて
一番多いのが江蘇省、次いで広東省、山東省

最近、急に力を入れだしたのが上海市
今月初めに、ハイテク企業誘致のアクションプランを発表した

フォーカスするのは以下の分野

  • 半導体
  • スマートテクノロジー
  • 健康
  • エネルギー
  • パフォーマンス素材

2035年までに
ハイテク企業1000社以上を誘致する
そして、目指す売上高の規模は705億ユーロ以上

現在の為替レートで、10兆3500億円!

ロボット産業育成も戦略のうち

現在、中国は
技術的に高度なロボットは、日本、韓国、ドイツ、米国などからの輸入に頼っている

が、2021年12月に発表された新規五カ年計画には
2035年までに中国のロボット産業は世界のトップレベルになる、と記載されている

製造業の未来ってどうなるんだろう?

中国って、これまでは猛スピードで経済成長してきた
経済が成長している時は、何をしてもうまくいく

今はもう、かつての成長は無くなった
成長が無くなると、見えなかった歪みが目につくようになる

製造業では、「歩留まり」という良品率が注目されるが
中国では、大したことない歩留まりを、勢いでカバーしてきたのを見てきた

歩留まりを確保するのは
製造業先進国の実績ある装置を導入することで対応してきた

つまり、どんどん変わる要望に対し
じっくりとノウハウを蓄積する時間が取れなかった

いったい現場の力が弱い製造業って成り立つんだろうか?
国を挙げての大掛かりな実験の行き着く先、楽しみに見せてもらおう

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