中国製電気自動車が、どうして鉄道輸送でドイツへ?
自動車輸出大国ドイツが中国に脅かされている
ドイツの専門誌の記事だから、当然ドイツ目線で書かれている
問題の核心は
中国は今年10月の自動車輸出が337,000台となって
ドイツを世界一の座から引きずり落とした
そのうち、電気自動車が109,000台
これは、全輸出の32%を占めるだけじゃなく、前年同期比プラス81.2%でもある
中国製電気自動車がドイツにどんどん入ってくる事実
やっぱり電気自動車は、自動車産業の構造を変える存在と見るべきだろう
ドイツの専門誌が中国製をどう表現しているかというと
割安な価格で満足な品質
「悪くない」という評価ですね
鉄道輸送なら15日で電気自動車がドイツに届く
わざわざ記事にした背景は 自動車の輸送なら船だろう! という前提
でも、鉄道輸送が今話題になるのは
この9月に中国政府が禁止していた鉄道輸送を解禁したから
中国の自動車輸出の急増で、船賃はコロナ前の4倍に膨れ上がっているが
それでも船が全然足りていない!!
そんな状況での鉄道輸送解禁
自動車メーカが放っておくはずがない
というより自動車メーカがプレッシャーをかけたのではないか?
そんなに簡単に鉄道輸送に切り替わるのか?
鉄道輸送のルートは
中国 → ロシア → ベラルーシ → ポーランド → ドイツ(ハンブルグ)
ロシアを通るのが、ドイツ人の目から見ると大きなリスク
ドイツはもちろん中国も、ロシアのウクライナ侵攻後は輸送量を減らしていた
中国とヨーロッパを結ぶ鉄道路線 Trans-Eurasia Logistics というか
„China Railway Express” は、2008年に設立された合弁会社
パートナーは、ドイツのDeutschen Bahn、ロシアの国営鉄道会社 RZhD
そして 中国のChina Railway Corporation の3社
中国は、ゼロコロナ政策の煽りを受けて、港湾設備がまともに動いていない
つまり、船舶での輸送は滞っている
自動車の輸出は急増
船がダメなら鉄道
9月に鉄道輸送が解禁され、10月20日には最初の電気自動車が中国から出荷された。
そして10月24日には、もう次のパッケージが出荷された。
その列車に積載されていたブランドは
Xpeng(小鹏)、東風Voyah、紅旗などの電気自動車だった
ついに中国から自動車が溢れ出す
上海に駐在していた時、現地で中国製自動車の変遷を見ることができた。
タクシーで電気自動車に乗ることもけっこうあったが
品質はかなり高いイメージで、正直驚いた。
とにかく開発のスピードは、桁違いに速い。
今後の動向には目が離せない