LiCONという名前を最近よく見かけるようになった
LiCONがAMB2022に新製品を投入
以下のMAV誌に掲載された記事がその一つだが
展示会AMB2022に出品した4スピンドル機が紹介されている
Liflex IV 244というモデルがその4スピンドル機
何がおもしろいの?
直近の2スピンドル機の開発で何をしたのか?
リニアモータの採用をやめてボールねじ駆動にした・・・
えっ?!進化じゃなくて退化????
ドイツでは電力料金は絶えず上昇していた
環境に優しいから省エネだって言われているが
実際には、高騰する電気料金は製造コストアップに直接つながるから
省エネはコストを上げないために必要なものだった
ロシアとウクライナの戦争で
高騰化のスピードが急に上がって
家計への影響がやかましく報道されるようになった
しかし、電気料金は高騰を続けていた
だから、リニアモータをボールねじに変更するのも顧客の要望に応える開発ってわけだ
さて、電力消費量がどうなったかというと
リニアモータに比べて40%下がった
それだけで、性能もそれなりに落ちてしまったら能がない
生産能力は落ちるには落ちたが、わずか3%に抑えたという
もっと省エネにしたい顧客にはMQLも提供する
MQLってMinimum Quantity Lubricationの略
極微量の潤滑切削油を圧縮エアに混ぜてミスト状にして
刃先にピンポイントに塗布し加工する方法で、セミドライ加工と言ったりする
で、稼働中の通常のクーラント装置もMQLに変更すると言ってる
これで電力消費がさらに減る・・・
キメが細かいじゃありませんか
気になってLiCON社のサイトを訪問しちゃった
ビルトイン主軸も内製している
エンジニアリング会社というイメージの方が近いかもしれない
社長への質問というのがあって
自動車業界は(電気自動車へ向けて)変化の時代にあるがLiCONはどうか?
もともとエンジンやギヤボックスではなく
車体などの部品がメインなので
電気自動車になっても需要は減らない
自社が生きていく世界が需要もあって狭い方が
ブレない開発ができるのかもしれない