技術的洗浄度っていう単語が、電気自動車に関する記事に出てきた
「自動車部品の綺麗さ」ってことだけどどれくらい綺麗かってどうやって判断するの?
そういう疑問が浮かんだが、そのまま読み進めると・・・
その記事はドイツの専門誌Maschinenmarktのもの
洗浄度はどうやって判断する?
- 技術的洗浄度 (日本語)
- technische Sauberkeit (ドイツ語)
- technical cleanliness (英語)
何だ、綺麗さが定義されていて、既に規格が存在するではないか!
VDA19 および ISO16232
スタートは自動車業界
- VDA19
VDA19.1 技術的洗浄度測定
VDA19.2 技術的洗浄度測定(組立)
そして今は広がって
- ISO16232
- ZVEI-ガイドライン(電子業界)
清浄度だけじゃ足りないんだなー、これが
記事の内容は
この技術的洗浄度は知っていて当たり前、って前提で書かれている^^;
電気自動車では洗浄度だけでなく、密閉度が要求される
そういう内容になっている
典型的なのはバッテリーケース
バッテリーケースでは密閉度、特に防水が重要視される
この防水を実現するために、洗浄度が必要だという
そうか!ゴミがいっぱい付いてたら隙間ができて、そこから漏れるってことだ!!
防水性をどうやって実現してる?
パッテリーケースの内部にもいくつかのシステムがあって
それらを接続して、しかも、防水を実現するのに必要なのは
- 経験
- 適した測定・分析器をベースにした対応知識
- 個々のプロセス
ISO16232やVDA19に対応した測定器は
同じものを買えば、同じ結果はでてくる
しかし、実際に必要な品質を達成するのは
ISO16232やVDA19の基準をクリアするのは当たり前で
現実的に目の前にある課題をどうやってクリアしたかの経験・ノウハウの蓄積の結果だ
それは、何をやるにも一緒だね
業界で先行する業者は、それ以外にも密閉度を測定するために
- ヘリウムを使った質量分析計
- 空気を使った差圧装置
- 水を使ったリークテスト台
IPX7を達成する
水深1mに30分間沈めていても機能的に問題なく、密閉されていることが必要
問題はそれでは終わらない・・・らしい
綺麗で、水漏れしない それだけじゃない!
清浄度分析だけではなく、残留磁気も注意する必要
洗浄前に部品を消磁することで、洗浄のレベルを高められるが
洗浄後に、磁化している可能性もある
必要な洗浄度を満たすには、汚れの粒子は小さ過ぎて肉眼ではまず見えないし
部品が帯磁しているかどうかも見ただけではわからない
電気自動車は世の中の流れで普及を義務づけられているが
それを達成するために問題となることは山ほどあるってことですね
それを一つ一つクリアして製品として届けられる
うーむ、困難があるからこそ進歩するものがあるってことだなー